ボブ・ディランのことを何も知らないまま、この映画を観ました。
「風に吹かれて」、「ライク・ア・ローリングストーンズ」を
聴いたことがある程度。反戦・社会派フォークシンガーなイメージ。
それでも、なんとなく分かったことがある。けど、うまく説明できない。
何度も名前が変わるもんだから、まるで「出世魚」。
前知識が無いから、時代背景・その瞬間のディランを追うのに必死。
でも、無知な自分にとっては、考えるきっかけになりました。
彼、時代・社会状況、その瞬間ごとに変化していたんですね。
裏切りとか、多人格とか、「彼は変わった」とか。いや、
人間なんだから変わるでしょう、って。(成長と限らず)
例えば聖書の誰かさんが「ウソ、やっぱりコッチ」ってなったら、
そりゃ大変な迷惑だけども、
当時のアメリカ国内で、どれだけの求心力があろうと、
やっぱり人間なんだし。
「そらみろ、これだから根を下ろしてない奴は信用できねぇんだ。」
放浪気質の人間を崇め奉ったその結果、翻弄された人々。
丁度、テレビやラジオ、レコードが普及した時代、
歌が正確な形を残したまま、情報として残ったことが、
余計に混乱を招いたのかな、と。
録音した音や歌詞は変化することがないから、
歌そのものに惚れ込んだファン・支持者は、
変わっていく歌い手に置いてかれていくんですね。
なんだか、養老孟司さんがぶつくさ言いそうな話題です。
彼の変化が美しいだとかは思わないけれども、
「もののあはれ」、「無常」といった、言葉が浮かびました。
日本の古典以外で、こういった言葉が
思い浮かぶのは珍しいのかな、なんて。
今後、「この時代のディランの曲が好きでね」って言えても、
ただ単に「ボブ・ディランが好きなんだ」とはとても言えないです。
とにかく、あまりにも無知すぎた自分。
もっと彼のことを知りたいと思いました。
この映画で描かれているディランが、
できるだけ真実に迫っていたことを願います。
監督・原案・脚本 : トッド・ヘインズ
⇒ ボブ・ディランから励まされたトッド・ヘインズ監督が『アイム・ノット・ゼア』を語る - goo 映画
⇒ 『アイム・ノット・ゼア』 - Wikipedia
⇒ 「アイム・ノット・ゼア」映画館レビュー 何故に - 長江将史〜てれすどん2号 まだ見ぬ未来へ
2008年05月14日
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